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覚醒剤事件の基礎知識と弁護活動

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このページでは、「覚醒剤事件の基礎知識」「逮捕の流れ」「実刑を避けるには?」「覚醒剤事件の保釈・保釈金」など、覚醒剤事件のよくある相談を読むことができます。

覚醒剤事件とは?覚醒剤事件の基礎知識

覚せい剤事件とはどのようなものですか?

覚醒剤事件とは、覚せい剤取締法で規制されている犯罪をしたことをいいます。具体的には、覚せい剤の所持・使用・譲受け・譲渡し・輸入や製造などです。

覚醒剤事件とは?(販売・密輸・所持・使用

覚醒剤事件とは、覚せい剤取締法で規制されている覚醒剤の所持や使用、販売することや譲り受けること、輸入することや製造することで捜査される事件です。

覚せい剤取締法とは?

覚せい剤取締法は、覚せい剤の乱用による社会秩序の乱れを防止するために、覚醒剤の所持・使用・製造・譲渡・譲受・輸入・輸出を禁止して取り締まる法律です。

覚醒剤事件の時効は何年?

覚せい剤事件の公訴時効は、事件の内容によって異なります。

覚醒剤の製造や輸出入は10年、営利目的での製造や輸出入は15年となっています。覚せい剤の所持・使用や譲渡・譲受などは7年、営利目的がある場合は10年が経過することで時効が成立します。時効が成立すると、逮捕・勾留されたり裁判になったりすることはありません。

覚醒剤麻薬大麻との違い

覚せい剤と麻薬や大麻は、身体に影響のある物として法律によって規制されているという点では同じですが、覚せい剤は科学的に作る化学物質、麻薬はケシから作られる薬品、大麻は大麻草という植物というような違いがあります。

また、覚せい剤は「覚せい剤取締法」、麻薬は「麻薬及び向精神薬取締法」、大麻は「大麻取締法」というそれぞれ別の法律で規制されています。大麻は使用が不処罰となっていたり、大麻所持は覚せい剤所持よりも軽くなっていたりと違いがあります。

覚醒剤事件の罰則刑期)は?

製造・輸出入1年以上20年以下の懲役
営利目的の製造・輸入・輸出無期懲役か3年以上20年以下の懲役
場合により1000万円以下の罰金追加
使用1ヵ月以上10年以下の懲役
所持・譲渡・譲受・1ヵ月以上10年以下の懲役
営利目的の所持・譲渡・譲受1年以上20年以下の懲役
場合により500万円以下の罰金追加

(まとめ表)

覚醒剤事件とは 覚せい剤取締法で禁止していることをすること
刑罰 ・覚せい剤の使用
→1ヵ月以上10年以下の懲役
・覚醒剤の輸出入や製造
→1年以上20年以下の懲役
・営利目的の輸出入や製造
→無期若しくは3年以上の懲役
情状により1000万円以下の罰金が追加されることもある
・覚醒剤の譲渡・譲受・所持
→1ヵ月以上10年以下の懲役
・営利目的の譲渡・譲受・所持
→1年以上20年以下の懲役
情状により500万円以下の罰金が追加されることもある
覚醒剤・麻薬・大麻の違い 覚醒剤 ・化学物質
・覚せい剤取締法で規制
例)シャブ、エス、スピードなど
麻薬 ・ケシから作る薬物
・麻薬及び向精神薬取締法で規制
例)アヘン、モルヒネ、ヘロインなど
大麻 ・大麻草
・大麻取締法で規制
例)マリファナなど

覚醒剤事件での逮捕の流れ・期間は?

覚せい剤事件で逮捕された場合はどうなりますか?

逮捕された場合には、警察で取り調べを受けた後、検察に送致され、検察官が勾留請求するかどうかの判断をします。この間、最大72時間の拘束を受けます。勾留決定が出た場合はそこからさらに最大で20日間の拘束を受けることとなります。

覚醒剤事件で逮捕されたら?流れは?その後は?

覚せい剤事件で逮捕されると、まず最大3日間は拘束され警察で取り調べを受けます。その後、さらに身体拘束が必要と判断されると10日間の拘束(勾留)を受け、さらにもう10日間の勾留延長を受けることもあります。その間、警察署の留置場や拘置所で生活しながら、警察や検察官の取調べを受けることになります。

覚醒剤事件の場合、単純な所持のみや使用のみの場合は勾留延長されず起訴されることが多いです。

起訴されると保釈されるまでは拘束されたままです。

覚醒剤初犯逮捕される?

覚醒剤事件では、初犯でも逮捕されることがほとんどです。ほとんど証拠がないとか覚せい剤事件で立件するのが難しいような事件でない限り、初犯でも逮捕されると思っておいたほうが良い事件の類型でしょう。

覚醒剤逮捕される条件は?

覚醒剤事件で逮捕されるのは、覚せい剤取締法に違反したといえる明らかな証拠が揃っている場合です。たとえば、尿検査で陽性反応が出た場合や所持していた物が覚せい剤であると判明した場合などはほとんど逮捕されるといっても良いでしょう。

覚醒剤による逮捕までの期間はどれくらい?

覚せい剤事件の場合、警察の職務質問を受けて覚せい剤を所持していたり使用していたりすることが判明することがあります。そういう場合、覚せい剤かどうかを簡易検査するなどして覚せい剤であることが明らかな場合は現行犯逮捕されることがあります。

また、その場では検査せずに科捜研でしっかりと検査した場合には、その検査結果が出次第、逮捕されます。その場合の期間は科捜研の忙しさもあり1ヵ月以上かかる場合もあるようです。

覚醒剤事件での尿検査の位置づけは?

覚せい剤事件での尿検査の結果は、とても重要です。尿検査をすると覚せい剤を使用したかどうかが明らかになります。尿検査で陽性反応が出れば、それだけで覚せい剤使用の疑いで逮捕することもできます。このように、覚せい剤事件での尿検査は重要なものとなっています。

覚醒剤事件を通報された場合は?

通報されることで警察が現場にやってきます。不審な点があれば、職務質問を行います。その際、覚せい剤らいしき物体が発見されたり使用したような痕跡があったりすると、容疑をかけられ取調べを受けることもあります。また、簡易検査などをすることで覚せい剤の所持や使用が明らかになれば、その場で現行犯逮捕されることもあります。

覚醒剤事件で自首すべき?

覚せい剤事件で自首するメリットほとんどありません。覚せい剤事件の場合、基本的には警察に逮捕されます。自首すると逮捕されないなどのメリットがあることもありますが、覚せい剤事件の場合にはそういうメリットがあることはほとんどありません。

したがって、自首する必要性は低いといえるでしょう。

覚醒剤事件で警察に呼び出されたらどうすればいい?

覚せい剤事件で警察に呼び出されても、出頭する義務はありません。そのため警察に出頭するかどうかはご自身でお決めいただくことになります。

警察から呼び出される場合であっても、容疑者として呼び出される場合と参考人として呼び出される場合があります。参考人であれば、警察の呼び出しに応じておいたほうがいいでしょう。容疑者として呼び出された場合には、尿検査などが行われ逮捕される可能性も出てきます。もっとも、警察の捜査に協力したという実績は後日刑事裁判になった時に有利な材料となります。

(まとめ表)

逮捕後の流れ逮捕(3日間)→勾留(10日間)→勾留延長(10日間)→起訴・不起訴
逮捕の可能性初犯でも逮捕される
逮捕される条件明らかな証拠があるとき
逮捕されるまでの期間・現行犯逮捕ならすぐ
・後日逮捕なら証拠が固まり次第
尿検査の位置づけ覚醒剤使用の証拠として重要
警察に呼び出されたら・出頭義務はない
・捜査協力することで有利に働くこともある

覚醒剤事件で実刑を避けるには?

覚せい剤事件を起こしてしまったら実刑になるんですか?刑務所行きを避けることは可能ですか?

初犯だと執行猶予となることがほとんどです。2回目以降は、実刑になることもあります。

覚醒剤事件を弁護士相談するメリットは?

覚せい剤事件の容疑者になった場合、弁護士に相談すると、①今後の見通しが分かり、②取調べに対してどう答えたらいいのかのアドバイスももらえます。

また、弁護活動を依頼すると、①②に加え、③捕まっていれば早期に釈放されるよう活動してもらえ、④覚せい剤を止める環境を整えるなどの刑罰を軽くするための活動もできます。

覚醒剤常習者はどうなる?

覚醒剤の常習者には執行猶予が付きにくいです。特に前科があると、更に執行猶予が付きにくいといえます。前科からある程度の期間が経過している場合には、弁護士が覚醒剤の常習性はないと裁判官を説得することで、執行猶予がつくこともあります

覚醒剤再犯懲役はどれくらい?

単純な覚醒剤事件の初犯では、懲役1年6月に執行猶予3年が付くことが多いです。2回目、3回目となると執行猶予が付かないことがほとんどです。おおよそ懲役1年実刑からスタートで、再犯を重ねるたびに懲役刑の刑期は長くなっていくイメージです。

覚醒剤事件で裁判を回避できる?

覚醒剤事件は、ほぼ全件で起訴されます。そのため裁判を回避することは難しいと言わざるを得ません。

もっとも、所持していた覚せい剤が極めて微量であったり使用した証拠がかなり曖昧だったりするような例外的な場合には不起訴となり、裁判を回避できることもあります。

覚醒剤事件で実刑を阻止するには?

覚せい剤事件の場合、初犯であれば,かなりの確率で執行猶予付き判決となり実刑を阻止でます。

逆に前科がある場合には、執行猶予付きの判決を得ることはかなり難しいといえます。前科からある程度の期間が経過している場合には、弁護士が覚醒剤の常習性はないと裁判官を説得することで、執行猶予がつき実刑を阻止できることもあります。

覚醒剤事件で不起訴になる?

覚せい剤所持などの場合は初犯であっても、起訴されるケースがほとんどです。

所持していた量がごく微量である場合などで不起訴となることはあります。

覚醒剤事件で前科を阻止できる?

覚醒剤事件で、実際に覚醒剤を所持していたり使っていたりした場合には、裁判で有罪になるケースがほとんどですから前科を阻止することは難しいです。

実際には覚醒剤を所持・使用等していない場合、捜査対応を行って不起訴処分を獲得することで前科を阻止できます。

(まとめ表)

弁護士に相談・依頼するメリット・今後の見通しが分かる
・取調べへのアドバイスがある
・早期釈放の活動ができる
・刑が軽くなる活動ができる
懲役刑の相場・初犯
→懲役1年6月執行猶予3年
・2回目以降
→懲役1年~
裁判を回避できるのか通常困難

覚醒剤事件の保釈・保釈金マニュアル

覚せい剤事件で起訴された後は保釈されますか?

覚せい剤事件の場合、起訴された後に保釈請求をすると認められるケースが多いですね。

覚醒剤事件の保釈

単純な覚せい剤事件は、起訴された後、弁護士が保釈を請求することで、保釈が許可されるケースが多いです

覚醒剤事件の保釈金の相場

覚醒剤事件の保釈金は、150万円から250万円あたりとなることが多いといえます。

(まとめ表)

保釈の可能性自分が所持・使用していただけの単純な事件であれば保釈が認められるケースが多い
保釈金の相場150万円~200万円

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