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このページでは、「保釈とは?保釈の基礎知識」「保釈金・保釈保証金相場」「保釈請求から釈放までの流れ。保釈以降の手続」など、保釈のよくある相談を読むことができます。
保釈とは?保釈の基礎知識
保釈というのは何でしょうか?とりあえず出てこられるといったイメージはあるのですが。
起訴された後は、裁判所が決めた金額のお金を納めることで、釈放してもらうことができます。これが保釈です。
保釈制度とは?
保釈とは、起訴された後、裁判所が決めた金額の保釈保証金を納めることで、釈放してもらうことができる制度です。
保釈の要件は?
保釈は、「権利保釈」「裁量保釈」「義務的保釈」の3種類があります。
① 権利保釈とは、保釈が認められない場合を規定し、それ以外は原則保釈を認めるとする制度です。保釈が認められない場合としては、殺人や放火などの重大犯罪の場合や、同じような犯罪を常習的に行っていた場合、証拠隠滅のおそれがあると判断される場合などです。実際に、権利保釈が認められることはほとんどありません。
② 裁量保釈とは、上記にあたる場合であっても、保釈を認めるべき事情がある場合には、裁判所の裁量で保釈を認める規定です。保釈を認めるべき事情としては、保釈しなければならない理由や保釈しても問題のないことなどがあります。実務では、この裁量保釈によって保釈が認められるかどうかの判断がされることがほとんどです。(※そのため、このページでは、この裁量保釈について解説していきます。)
③ 義務的保釈とは、上記のほかあまりにも拘束期間が長くなった場合の保釈の規定です。極めてまれなケースといえます。
保釈の条件は何?
裁判所の決めた額の保釈金(保釈保証金)を納める必要があります。もっとも、この保釈保証金は裁判所の定める条件に違反しなければ全額返還されます。
他にも、裁判が終わるまでの間、住む場所や旅行が制限されたり、事件関係者と連絡を取ることを制限されたりします。
保釈と身元引受人の関係は?
保釈は、裁判の時に被告人がきちんと出席することが前提となります。そのため、身元引受人を用意することで証拠隠滅や逃亡しないことを担保する必要があります。保釈が認められるためには身元引受人が居ることは重要になってきます。
保釈される率はどれくらい?
保釈される確率は、事件ごとによって異なりますので一概には言えません。ですが、たとえば初犯で執行猶予が見込まれ事実関係に争いがない場合は、保釈が認められる可能性が高くなります。
保釈とは | 保釈金を収める代わりに身体拘束を解く制度 |
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保釈の条件 | ・住居制限 ・旅行制限 ・関係者との連絡禁止 などの条件がつくことも |
保釈率 | ・事件によって異なる ・初犯で執行猶予が見込まれる事件だと保釈される可能性は高い |
保釈金・保釈保証金の相場は?
保釈金っていくらぐらい用意しないといけないんでしょうか?何百万円も必要だと聞きますが・・・。
保釈金の額は、150万円から200万円になることが多いですね。ただ、被告人の経済状況次第でもっと高額になることもあります。
保釈金・保釈保証金とは?
保釈保証金(保釈金)とは、保釈してもらうにあったって、裁判にきちんと出席することや証拠の隠滅をしないことの担保として、裁判所に預けるお金です。保釈の条件に違反せず裁判が終われば返還されます。
保釈保証書とは?
経済的に保釈金を用意できない場合には、保釈保証書を裁判所に提出することで保釈金の代わりとすることも可能です。この保釈保証書の制度を利用するには、裁判所の許可が必要です。
保釈金の相場はどれくらい?
保釈金の額は、150万円から200万円になることが多いです。しかし、実刑になる見込みや被告人の方の経済状況などにも左右されるので、事件によっては200万円を超えることもあります。被告人の方がお金を持っている方だと700万円や800万円となった事例もあります。
保釈金は返還される?
保釈金は、保釈の条件に違反せず裁判が終了すれば、全額返還されます
保釈金の立替はできる?
多くの場合、ご本人やご家族が保釈金を用意します。しかし、中には経済的事情から保釈金を用意できない方もいらっしゃいます。そういった方々のために、保釈金を立て替えてくれる機関があります。有名なところでは、日本保釈支援協会という団体があります。
保釈支援協会とは?
保釈支援協会とは、保釈金の準備ができない家族への保釈金の立替えを主な業務とする社団法人です。
保釈支援協会による立替払いは、立替払いを依頼する者が審査を経て、協会との間に契約を結ぶことになります。なお、保釈支援協会を利用した保釈金の立替えには、手数料が発生します。
保釈金とは | 裁判の判決までの間、証拠隠滅や逃亡をしないことの担保として収めるお金のこと |
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保釈金の相場 | 150万~200万円が多い |
保釈金の返還 | 保釈の条件に違反しなければ返還される。 |
保釈金代用制度 | 保釈保証書 |
保釈金立替制度 | 日本保釈支援協会による立替え |
保釈請求から釈放までの流れは?保釈以降の手続は?
保釈されたら釈放されたと考えていいの?
釈放は釈放ですが、保釈はあくまでも、判決までの間の一時的な釈放にすぎません。
本当の意味での釈放は、裁判で無罪や執行猶予を勝ち取るか、刑期を終えて釈放されるか、ということですね。
保釈と釈放の違いは?
保釈は、起訴後から判決までの間の身体の一時的な解放です。釈放は、身体拘束からの解放全体を指す言葉です。保釈は釈放の一種だといえるでしょう。
保釈請求や保釈申請の方法は?
保釈の請求は弁護士が書面で行います。いかに保釈が認められるべきかを説得的に述べたり、資料を添付したりするなどの必要があります。法律上は、被告人の方ご自身やそのご家族でも保釈請求の手続きは可能です。しかし、大変なのでほとんどの場合は弁護士が手続きを行っています。
保釈請求から釈放までの流れは?
保釈の請求があると、裁判所はまず検察官に意見を聞いて、それから保釈を許可するかどうかを判断します。保釈の請求から許可または却下の決定までは、最短で中平日3~4日、長くて一週間近くかかるのが通常です。
弁護士が検察官や裁判所に急ぐよう働きかけて、もう少し日数を短くすることも可能な場合があります。
保釈却下に対する準抗告って何?
保釈が認められなかった場合に不服を申し立てることができます。それを、保釈却下決定に対する準抗告といいます。
起訴されてからすぐの保釈の請求では1人の裁判官が判断していますので、今度は別の3人の裁判官にその判断が正しかったかどうか見直してもらうことができます。この準抗告が認められることはそう多くはありませんが、認められなかった保釈が認められるケースもあります。
保釈中に逃亡した場合はどうなる?
保釈中に逃亡した場合には、保釈が取り消されることがあります。保釈が取り消されると、再び身体拘束され、保釈金も没収されることになります。
保釈中に実刑になった場合はどうなる?
保釈はそこで終了し、判決を受けた法廷からそのまま拘置所に連れて行かれることとなり、判決確定後には刑務所に行くことになります。
保釈金は戻ってきます。
保釈中に執行猶予になった場合はどうなる?
保釈はそこで終了します。制限住居などの制限があった場合には、執行猶予の判決言い渡しと同時にその制限はなくなります。そのままご自宅に帰っていただくことができます。
保釈金は全額戻ってきます。
手続きの流れ | 保釈請求書の提出→検察官の意見聴取→保釈許可決定→保釈金納付→釈放 |
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保釈が却下された場合 | 不服の申し立て(準抗告) |
保釈中の逃亡 | ・保釈取消し=身体拘束 ・保釈金没収 |
保釈中の実刑 | ・身体を拘束される ・保釈金は戻ってくる |
保釈中の執行猶予 | ・そのまま帰れる ・保釈金は戻ってくる |